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【計装】プラントで使用される流量計の種類と特徴の解説

こんにちは。Toshi@プラントエンジニアのおどりばです。

今回の記事ではプラントで使用される流量計の種類と特徴について解説します。

流量計は流体の性状、目的により様々な種類があり、それぞれの目的に応じ適切なタイプの流量計が選定されます。逆に適切に選定されないと流量がうまく測定できないため、流量計の選定は重要です。

流量計の種類

・ 差圧式(オリフィス、ベンチュリ、フローノズル)
(Differential Pressure Flow Meter)
・ 容積式 (Positive Displacement Flow Meter)
・ タービン式 (Turbine Flow Meter)
・ 面積式 (Variable Area Flow Meter
・ 電磁式 (Magnetic Flow Meter)
・ 超音波式 (Ultrasonic Flow Meter)
・ カルマン渦式 (Vortex Flow Meter)
・ コリオリ式 (Coriolis Flow Meter)
・ 熱式(Thermal Flow meter)

こちらの記事では適切なタイプの選定基準について解説しましたが、今回の記事ではそれぞれのタイプの特徴について解説します。

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差圧式(Differential Pressure Flow Meter)

<ベルヌーイの定理>

$$\frac{{v_1}^2}{2g}+\frac{P_1}{γ}+z_1=\frac{{v_2}^2}{2g}+\frac{P_2}{γ}+z_2$$

<流量の計算式>

$$Q=εC\frac{π}{4}\frac{d^2}{\sqrt{1-β^4}}\sqrt{\frac{2}{γ(P_1-P_2)}}$$

P:圧力
v:流速
Q:流量
d:内径
γ:比重量
g:重力加速度
ε:膨張補正係数
β:絞り口径比(β=d/D)
z:基準面からの高さ
C:流出係数

配管の途中にオリフィス板を入れると、板の上流側と下流側で差圧が生じます。この圧力差(差圧)が流量の2乗に比例することを利用して、測定した差圧から流量を求めます。

差圧式流量計主な特徴は以下の通りです。

差圧式流量計の特徴

・流量の算出方法が理論的な明確である。
・古くから流量の測定に使用されており、長年の実績・安心感がある。
・比較的安価
・流量計前後に直管長が必要で配管レイアウトに制限が生じる。
・流体の物性変化が測定精度に影響する。

差圧式流量計は、用途や流体性状により、オリフィス、フローノズル、ベンチュリ管などのタイプが使い分けられます。これらの違いについては、こちらの記事で解説していますので、ご参照下さい。

容積式 (Positive Displacement Flow Meter)

出典:ScienceDirect

流れに伴って回転する回転子あるいは往復する運動子と、これら回転子、運動子を収納するケーシングとの間に生じる空隙(計量室)に連続的に流体を取り込み、送り出し、回転子、運動子の運動回数を数えて流量を求めます

容積式流量計主な特徴は以下の通りです。

容積式流量計の特徴

・精度が高い。
・直管長不要
・異物に弱いので、流量計上流側にストレーナーやフィルターが必要。
・メンテナンスが面倒
・比較的高価



タービン式 (Turbine Flow Meter)

出典:paktechpoint

流れの中に羽根車を設置すると、流速に比例した速度で羽根車が回転します。この回転数を検出することで流量を求めます。

タービン式流量計主な特徴は以下の通りです。

タービン式流量計の特徴

・動粘度が低い流体に適する。
・精度が高い。
・流量計前後に直管長が必要で配管レイアウトに制限が生じる。
・異物に弱いので、流量計上流側にストレーナーやフィルターが必要。
・偏流や旋回流の影響を受けるので、上流側に整流管が必要。
・蒸気の測定にて不向き。

面積式 (Variable Area Flow Meter)

出典:Inst Tools

テーパー状の管の中にフロートを浮かべ、測定流体を下から上に向けて流すと、フロートは流量の増減に応じて上下します。このフロートの動きから流量を求めます。

面積式流量計の主な特徴は以下の通りです。

面積式流量計の特徴

・構造が簡単で安価
・小流量、高粘度の流体に適する
・直管部不要だが、垂直配管に限定されるため、配管レイアウトに制限が生じる。
・流体の物性変化が測定精度に影響する。

電磁式 (Magnetic Flow Meter)

出典:DFDS

$$E=B*v*D$$

E:電圧
B:磁束密度
v:平均流速
L:電極間の距離

流体が流れている測定管に対し、垂直に磁界を加えると、管内の液体が磁界を横切るので、流体の平均流速vと磁界の磁束密度Bの積に比例した電圧Eが発生します。

磁束密度Bと電極間の距離Lは既知の値なので、電圧Eを測定すれば流速vを求めることが出来ます。

電磁流量計主な特徴は以下の通りです。

電磁流量計の特徴

・スラリー流体の測定が可能
・圧力損失が無い
・比較的高精度
・比較的高価
・直管長が必要
・導電率の無い流体は測れない
・電源が必要

電磁流量計の設置上のポイントはこちらの記事で解説していますので、合わせてご一読下さい。



超音波式 (Ultrasonic Flow Meter)

出典:T&D

管路の外から超音波を送信し、その反射波や透過波を管路外で受信します。送信から受信までの時間は管内流体の流速に比例するため、この時間を測定することで、流速を求めます。

超音波流量計の主な特徴は以下の通りです。

超音波流量計の特徴

・圧力損失が無い。
・気泡に弱い。
・小口径では割高
・直管長を要する

カルマン渦式 (Vortex Flow Meter)

出典:AFT

カルマン渦式流量計は渦流量計と呼ばれます。

流れの中に置かれた物体(渦発生体)の下流側には、流速に比例した規則正しい渦(カルマン渦)が発生します。カルマン渦の数(周波数)は流速に比例するため、これを計測することで流速を求めます。

渦流量計の主な特徴は以下の通りです。

カルマン渦式の特徴

・構造が簡単で比較的安価。
・レンジアビリティ、精度がオリフィス流量計より高い。
・圧力損失が小さい
・稼働部が無い。
・流量計前後に直管長が必要で配管レイアウトに制限が生じる。
・異物、振動、腐食環境に弱い。

コリオリ式 (Coriolis Flow Meter)

 

出典:Inst Tools

U字型のチューブを一定の振動数で振動させ、そのチューブに流体を流すと、チューブの入口側と出口側で、反対方向に働くねじれの力が生じます(コリオリの力)。この捻じれの角度は流体の密度と流速の積に比例するので、捻じれ角を測定することで、流速を求めます。

コリオリ式流量計の主な特徴は以下の通りです。

コリオリ式流量計の特徴

・質量流量を直接測定出来る。
・脈動流でも測定出来る。
・与える振動が前後配管のサポート設計に影響する。
・配管自体の振動の影響を受けやすい。
・構造が複雑のため高価。
・圧力損失が大きい

熱式(Thermal Flow meter)

出典:FreeIO.org

配管にヒーター(Heating Element)を設置し、その前後に温度センサーを設置すると、流体が流れていない時は両側に均等に熱が伝わるため、温度センサーの出力は等しくなります。

一方、流体が流れている時は。上流側の温度センサーの出力が下がり、下流側の出力は上がるため、温度センサーの出力のバランスが崩れます。この崩れの度合いは質量流量に比例するため、これを測定することで流速を求めます。

熱式流量計の主な特徴は以下の通りです。

熱式流量計の特徴

・質量流量を直接測定出来る。
・稼働部が無い。
・微小流量でも測定出来る。
・ダストやミストに弱い

まとめ

今回の記事ではプラントで使用される流量計の種類と特徴について解説しました。

流量計は流体の性状、目的により様々な種類があり、それぞれの目的に応じ適切なタイプの流量計が選定されます。逆に適切に選定されないと流量がうまく測定できないため、流量計の選定は重要です。

この記事が役に立てば幸いです。ではまた他の記事でお会いしましょう。

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  • この記事を書いた人

Toshi

プラントエンジニア/ 技術ブログでプラントエンジニアリング業務に役立つ内容を発信中 / 現在120記事、月1.8万PV達成 / 得意分野はプロセスエンジニアリング / 化学メーカーからエンジニアリング会社に転職 / 旧帝大化学工学専攻卒 / 海外化学プラント設計、試運転経験有/投資による資産形成もブログで報告。 保有資格:危険物取扱者(甲種),高圧ガス製造保安責任者(甲種化学),エネルギー管理士(熱)

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